榎本ナリコ/聖モエスの方舟 1巻

聖モエスの方舟 1 (サンデーGXコミックス)

 地球歴0080――人類が互いの手を取り合ってから80年。その人類の輪を祝福するようにそれはやって来た。空を埋め尽くす程の無数の流星雨。その飛礫が何をもたらすかも知らず人類は世界の平穏を喜び合った……
 時は経ち地球歴0139、どこにでも居るごく普通の中学生・モエナは何故か超名門と称される「聖モエス学園」への進学が決まってしまう。その入学式の最中に学園は校舎ごと大空へと飛び立ち……!?
 今、少女達は戦乙女として人類の未来を賭けた戦いに挑む!

  • 作者の短編集「世界制服」内の一編「イッツア・スモール・ワールド」、更にその中での劇中劇であった「聖モエスの方舟学園」をコミカライズしたもの、と言う非常にややこしい経緯で出来上がった作品
  • 帯に「おそろしく真面目に全身全霊でふざけている、まさにSF的に正しいコミック」とあるように、一見荒唐無稽で馬鹿馬鹿しい世界観ながらも、根底にはしっかりとした、それでいて重い設定が潜んでおります
    • 一話のラスト、今までおちゃらけていたモエナの両親が、方舟の旅立ちを見送りつつ涙するシーンは何とも言えないもの悲しさを表していて良かったです